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雛人形をじっくり見てみる・2

前回の記事に引き続いております。下の記事からどうぞ。


雛人形は三人官女が面白い!が持論の私ですが、先日イトー〇ーカドーの特設会場をうろうろしておりましたところ、とある三人官女に目が止まりました。

こういうのでした。

袖の下にある、横に折りたたまれている物体は一体なんだ????

何しろ構造がどうなっているかわからない。袖をめくってこれがどういうふうにくっついているのか確かめてみたいけれど、当然のことながら「触らないでください」の張り紙が。
上から横から下から見つめていたところ、売り場のおじさんに声をかけられる。
「いい顔してるでしょっ!?」
いえ見ていたのは顔ではないのですが。
せっかくなので聞いてみることにする。
「この三人官女が着ている衣裳はなんですか?」
「ああ〜〜それねえ〜〜袴はいてるんだよ〜〜」

袴!!?

袴ならば下にちゃんとはいているではないか。そんな衣裳は聞いたことがない。
人形を手にとって袖を剥がしそうな勢いでめくってくれるが、いまいちわからない。
「そうだと思うよ〜〜」
ダメだこのおじさんは、単なる売り場担当に過ぎないに違いない。
というわけで、家に帰ってネットの海をさまよってみたのでした。

いろいろまわってまわって、服飾史まで調べて、ついにこれが腰巻姿であるということが判明!!!


後ろ姿をみるとわかりやすい。

――中世以降、武家の女性や宮中の下仕えの女宮が、夏に小袖の上につけて肩脱ぎとして腰から下に巻きつけた衣服。江戸時代、武家の上級の女性が類似のものを礼装として用いた。
(Yahoo!辞書より)

( ・∀・)つ〃∩ へぇ〜 へぇ〜 へぇ〜
よく見るお市の方の肖像画が、典型的な小袖腰巻姿の衣裳だそうです。なるほどなるほど。
しっかし、それを説明してくれている雛人形のネットショップのページはほとんど皆無に等しいですよ。
かろうじて、「抜袖官女」「抜袖仕立」と記載してあるところがわずかにあるきり。

三人官女が腰巻姿なのは、どうやら「華やかになるから」という理由が大きいらしい。
確かに、衣裳のボリュームが出る。

そして、注意して見ると、この抜袖仕立になっている官女はけっこうあって、形もいろいろ。


これも抜袖仕立になっております。
しかし、この官女のポイントはそこだけではありません。
この官女、細長を着ているではありませんか!!!! ※細長についてはこちらをご覧ください。
まあ細長というのは、今は廃れてしまってはっきりどんな形なのかわかっていない衣服なのですが、「源氏物語」などを読むとけっこう身分の高い女性がちょっと改まったときなどに着ていたりします。
細く下に垂らしている部分が特徴です(矢印のところ)。
これと同じ形状のものを店頭で見つけてしまって、
うわあぁぁぁ〜〜〜細長を着ている雛人形なんて初めて見たっ!!!
と、一人フィーバーしておりました。


……すみませんマニアックに盛り上がってしまって。

でもこの官女、ちょっとツメが甘いです。
だって、腰で結んでいないじゃないですか!
脇で挟んでいるだけの状態?
これでは、動いたときに腰巻がずるずると落ちてしまうじゃないですか!
三人官女は文字通り、宮廷で働くキャリアウーマンです。当然、座ってばかりではありません。
本来「動きやすいため」の腰巻姿なのに、これでは動けない!!!


これも。
ほら〜袖の下に挟んでるだけじゃあ落ちちゃいますよ〜


これは腰部分に、丸紐が結んでありますね〜。
ん? これが腰巻衣裳をウエストに結んでいる紐かな? と思いきや……


腰巻姿でない官女にもついていたので、単なる飾りだと判明。


キタッ!!! これだっ!!!
ちゃんと腰巻衣裳がウエスト部分で結ばれてます!!!
上↑↑の官女のように表着の内側でなく、ちゃんと表着の外側で結んでますので、腰巻衣裳を結んでいるのに違いありません!
これならほどけ落ちることもなく、安心です!!!
これぞベストオブ袖抜三人官女!!!


ハッと気がつけば、………なんだかものすごーくどうでもいいことに熱くなったような気が。

その他。

細長のようなものをなんと、内側に着てます!!


小さくて見えませんが、説明書きによると、どうやら片袖のみ、肩脱ぎしているらしいです。
確かに片方が赤くて片方が白っぽくなってますね!


袖だけ抜いているものを発見!!!
この官女の表着はどういう構造になっているのか!!?
狩衣のように袖の上部分が切れているのか?


結論。
三人官女はカオス

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Comment
はじめまして。時々お邪魔だけさせて頂いていました。
ひな人形についての着眼点が凄いな〜と思ってコメントさせて頂きました。
聞きかじった風水によると、2月11日以降(特に雨水の日)に部屋の北側に、お人形さんのお顔を南に向けて飾り始めるといいそうですよ。
そして、桃の節句が終わったらすぐにしまうが原則だそうです。
女子のお祭りなので楽しみたいですね。
by: 紅兎 ( 2011/02/11 6:21 PM )
こんにちは。コメントどうもありがとうございます。
ふと気付いたんですが、自分の雛人形、ここ数年出してないや……(汗)
好きなんですけれどね………。
女子としてちょっとマズイですね……。
by: をや ( 2011/02/13 11:13 AM )
初めまして…
実は娘の雛人形を三人官女の衣装で選んでしまった母なのです。
先日オークションで安い新品の親王飾りを手に入れました。
(マイ雛です)そしたら三人官女がめちゃくちゃ欲しくなりオークションを覗いていました。「芥子雛」「袖脱ぎタイプ」と雛人形の奥深さを感じ検索していた矢先こちらのブログに到着致しました。
お蔭様で楽しく読ませて頂きました。
面白いといえば…「三人官女が三人共お歯黒でした?」の問いに中国産との答え。
是非とも雛人形の作られる行程を見学したいと願う今日この頃です。

by: yasuno.miyauchi ( 2012/03/13 9:43 PM )
コメントに気づくのが遅れまして申し訳ありません!
お雛様見ているの面白いですよね。
それぞれにこだわりがあるのでしょうね。
衣装なども、色々な時代を表現しているので一層面白いです。
お歯黒は眉毛のない官女のみのはず……ですが、最近の官女は全員眉毛があるのも少なくなかったりします。
中国製は論外!ですね。
コメントありがとうございました!
by: をや ( 2012/04/02 9:20 PM )








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