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青条の蘭

ものすごく久しぶりにもかかわらず、何事もなかったかのようにしれっと日記を書いてみる。

 

 

いろいろとあって本を読む時間などもなくなっている現在ですが、先日、青条の蘭をあらためてじっくり読みました。

邪念もなく集中して、まっさらな状態で読めました。

今思うと初読のときは、データだのなんだの、いろいろと雑念が多すぎました。

 

うん、泣きました。

「丕緒の鳥」の中の4篇の中で、たぶん一番好きです。

出てくる人がみんな、一生懸命なんです。ただひたむきに、自分の役割を全うしようと生きているのです。

なんで、そんなに頑張るの? あなたがそんなに頑張る必要があるの?

そう、登場人物みんなに言いたい。

でも、彼らは頑張るんです。国を救おうとか、そんな大それたことを思っているわけではない。でも、目の前にある小さな、些細な「自分に託された役割」をやり遂げたい。きっとやり遂げなかったら後悔する。

この話の中のひとたちは、みんなそう思っているのです。中心人物だけでなく、蘭を運んでくれる、名もないひとたちも、みんな。

まるで、スポ根漫画みたい。

バカ正直で、一生懸命に目の前のものにただひたすらに打ち込む、マンガの主人公たちのような話だと思いました。

その、ひたむきにまっすぐに生きるすがたに、見ているものはなぜか、とてもとても感動するのです。

スポ根のような、勝負に勝った時の派手なすがすがしさはないけれど、その努力と一途さが報われた彼らが、静かに噛みしめる幸福感がほのかに伝わってくるラストも、またいいのです。

 

十二国記て、国の民の数だけ番外編が作れる気がする。

人が生きるだけ、物語があるのですね。

なんてことのない民たちが、本編の行間でそれぞれのドラマを精いっぱいに演じているのですね。

もっともっとその行間を覗いてみたいです。

 

 

 

本編が読みたいのはいわずもがななのですが、ね。

 

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